沖縄の人たちが大好きな島豆腐。ほとんど毎日食べているんじゃないの? と思うくらいの人気です。那覇市内にもたくさんの製造所がありますが、今日は水が美味しいので豆腐も旨い! と評判の、繁多川にある瑞慶覧(ずけらん)食品の豆腐製造過程を見学しました。

1日になんと350キロ!

瑞慶覧食品では、1日に2回豆腐製造をしています。1日の生産量はなんと、約350丁。1丁は約1キログラムですから、350キロ! これを毎日!・・・本当に沖縄の人は豆腐好きなんですね。

以前、島豆腐を徹底的に食べくらべの際に本土の木綿豆腐と沖縄の島豆腐の製造過程が違うことを説明していましたが、ここではまず大豆を水でふやかし洗浄、計量してから(ここはすべて自動的に機械で行う)圧搾して呉汁を絞り、生のおからとに分けます。(おからは家畜などの餌になります)

丁寧な手作業がつづく

そして呉汁を120リットルも入る大きな鍋数個に分けて入れ、火にかけ加熱していくと、徐々にアクが出てきます。まるで洗剤の泡のように盛大に盛り上がってくるので、試しにちょこっとなめてみたら苦いのなんのって! 生の大豆のえぐみがそのアクにすべて出ている、といった感じでした(^^;)。大きな工場で大量生産する豆腐の場合は、消泡剤という添加物を入れて、泡を消していますが、瑞慶覧食品では、丁寧に手作業でこのアクの泡を取り除きます。

ちゃっかり試食、旨い!

アクの泡をすべて取り除いたもの、これが豆乳です。しっかり沸騰させてある豆乳なので、市販のパック入り豆乳などとは別物! とても香りがよく美味しい豆乳です。その豆乳に、頃合いを見計らって塩とにがりを溶いた液体を入れます。にがりを入れてすぐはまだ分離せず、中華料理のコーンスープみたいなふるふるした状態になってきます。

そこで試食(^o^)お、お、美味しい〜〜〜〜!!!
できたての豆乳は表面にうっすら湯葉が出来る。う・旨い!!

アクを取り除いた豆乳にニガリ液を入れる。豆腐が固まったらゆしどうふのできあがり。

ニガリを入れたばかりの豆腐汁。ふるふるして絶品。

こんな状態の豆腐って食べたこと無い! 完全に分離していない豆乳と湯葉の半熟さ加減?? が何とも言えない食感。新鮮です。大豆と塩、にがりだけなのにね〜。

その後も加熱を続けていくと、さらに凝固が進み、いわゆる「ゆし豆腐」(くみ上げ豆腐みたいなもので沖縄の朝ご飯によく食べられる固める前の豆腐)状態になってきます。ゆし豆腐での出荷は、ここで汁ごとビニール袋に詰められます。

固い島豆腐になる為には、さらに水分を切って、サラシを敷いた木型に流し込みます。柄杓で汲むのですが、これでもか! というくらい、木型の1.5倍くらいの量を流し込みます。後半は流し込むというより積み上げる、って感じ(^^;)

堅い島豆腐の秘密公開!

盛りに盛られた豆腐はまた丁寧にサラシで包まれ、3段階の圧を徐々にかけて、水分を抜いていきます。

このあたりではむせかえる豆腐の香りにアンダイー(食べていないのに匂いだけで胃がもたれること。揚げ物など作る時になる状態)になってしまいました。この作業をひたすら毎日やっている製造所の皆さんに脱帽です。

最終的にはほぼ平らにまで圧縮されて、余分な水分が抜け、いつも目にする島豆腐になります。それでもこの木型は5丁分のサイズなので、スーパーなどではあまり見かけませんが、牧志公設市場の外側にある瑞慶覧食品の販売所には、この木型のまま搬入され、その場でカットして販売するので、レトロな木型に入った巨大な島豆腐を見ることができます。先ほどの美味しい豆乳も気軽に立ち飲みできますよ。市場の人たちは空の500ml入りのペットボトル持参で買っていきます。

社長! 毎日美味しい豆腐をありがとうございます!
こうやって、ほとんど手作業で、丁寧に作られている瑞慶覧食品の島豆腐。そりゃ美味しいわけだわ、と妙に納得した工場見学でした。(写真・文 料理工房・てだこ亭 飯塚みどり)

■端慶覧食品
那覇市繁多川5丁目24-25
098-854-9472
(牧志公設市場内にも店舗があります)